日本のウイスキーの聖地、ニッカウヰスキー余市蒸溜所を見学してきた(前編)

近年、世界的人気を誇るジャパニーズウイスキー。人気すぎて原酒が減ってしまい販売を休止する銘柄も出るほど…
今回はそんなジャパニーズウイスキーの聖地の一つ、ニッカウヰスキー創業の地「ニッカウヰスキー北海道工場・余市蒸溜所」の見学ツアーに参加してみました!

JR札幌駅から快速エアポート・小樽行きに乗って約30分、小樽駅で函館本線各駅停車に乗り換えて約30分。うまく乗り換えられれば札幌駅から1時間程度で余市駅に着きます。
小樽駅からの列車は時間帯によって1両編成だったり2両編成だったりしますが、いずれもワンマン運転の気動車です。

駅を出て、まっすぐ歩いて十字路を渡ると目の前に重厚な作りのニッカウヰスキー北海道工場・余市蒸溜所の正門が見えてきました。

正門の前で警備員さんの指示に従い、受付で見学ツアーの参加手続きをします。ちなみに、見学ツアーは事前予約制で、二週間前から予約できるようになっています。

受付の横には約1年前の2021年11月19日に余市蒸溜所の10の建造物が重要文化財に指定されたことを示す重要文化財指定書が掲示されていました。

受付を終えて正門をくぐると、左側にある見学者待合室でツアー開始まで待機するように言われます。

待合室内のガイドマップや展示物を見ながら待っていると、各所の説明をしてくださるツアーガイドの方が登場!いよいよ余市蒸溜所内の見学がスタート!

まず初めに見るのは「キルン塔」と呼ばれる第一乾燥塔。
発芽した麦、麦芽(モルト)を乾燥させるための施設ですが、現在はイベント時以外は使われていないそう。
ここでは、乾燥に使うための泥炭、ピートが展示されていました。

次に向かったのは蒸溜棟。

中に入ると、巨大な蒸溜器、ポットスチルがずらり。見上げる高さの大きなポットスチルはインパクトがあります。

水とアルコールの沸点の違いを利用してアルコールだけを取り出すための蒸溜器ですが、その手前には石炭が積まれています。
私が見学した時は、ちょうど炉に石炭を入れる作業をしているところでしたが、実はこの石炭による「石炭直火蒸溜」は現在世界で唯一、余市蒸溜所のみで行なっているそう。

そして、石炭と一緒に入れている木材はウイスキーを貯蔵した後の樽の廃材。ウイスキーを貯蔵して染み込んだ香りが漂ってきそうな… 贅沢な燃料です。

そして、奥から3番目にあるちょっと小さい蒸溜器。こちらは創業当時に使用していた第1号ポットスチルで、現在は使用されていないそうですが今でも大切にされています。

石炭を焚いている炉の正面に立つと、距離がありながらも熱気を感じます。
写真を撮っていると、作業をされている方が少し横に動いて中が良く見えるようにしてくださいました!(ありがとうございます!)

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蒸溜棟やこの後の貯蔵庫は見学ツアーの時間中しか入れず後ほどもう一度見学…という訳にはいかないので、しっかり見ておきましょう(笑)

現在は見学ができない粉砕・乳化棟の横を通って、工場の敷地内を奥へと進みます。

竹鶴政孝が使用していた旧事務所と、ブレンディングの研究室として使われていたリタハウス。
リタハウスは現在中に入ることはできませんが、旧事務所は中に入って展示を見ることができます。

さらに進んでいくと… 洋館が…?

しかし、窓をよく見るとカーテンの手前側に障子のような木枠が見えます。
こちらは、創業者である竹鶴政孝とリタ夫人が暮らした私邸を工場敷地内に移築したものだそう。

玄関ホールまでは中に入ることができ、中には当時使用されていたティーセットや間取りが分かるミニチュアなどが展示されていました。

次に向かったのは一号貯蔵庫。

中には樽が積まれています。が、こちらの樽は展示用のため中身は空っぽとのこと。
しかし、奥の方にはウイスキーの入った樽もあるらしく、時期によっては香りが漂ってくることもあるそうです。

ここまでの見学コースを終え、次はお待ちかねのウイスキーの試飲!
長くなってしまったので、無料試飲とニッカミュージアム・有料試飲の様子は後編をご覧ください!

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